ある言語から別の言語に訳すのが難しい理由

ある言語から別の言語に訳すのが難しい理由

中学校や高校の英語の授業で、教科書に乗っている英文を訳すように言われたことはありませんか。

 

多くの日本人にとって翻訳は楽しいことではなかったかもしれません。

 

なぜなら言語を越えて訳すことは難しいことだからです。

 

背景を理解して訳語を探すのが難しい

 

難しくしている理由はいくつもありますが、最大の理由は意味が対応する適切な語彙を探す必要があるということです。

 

いっけん簡単そうですが、正確に意味を伝えようとすると非常に難しいものがあります。

 

話者には育った文化や背景がそれぞれあるので、その面を無視して訳しても、何を言っているのかまったく分からない、ことになるだけです。

 

ですから、翻訳元の言語の文化についての知識が必要ですし、考え方の傾向もわきまえていることが求められます。

 

それだけではなく、翻訳先の言語(自分の言語)の語彙の理解も豊かでないと、原文の意味を巧みに表現することができません。

 

その両方が相まって適切な翻訳をすることができますね。

 

とはいえ、いつもぴったりな訳が見つかるわけではなく、それぞれの意味をよく考えて近似値のような訳を充てるのが限界な場合もあるでしょう。

 

もちろん、翻訳をどのくらいの精度で行うかを調整すれば、ナチュラルにはならないものの、とにかく訳すことはできます。

 

最近では機械翻訳が無料でできるサービスがあり、Google翻訳などは有名ですね。

 

語順が入れ替わるのも難しくする理由

 

翻訳が難しい別の理由は、語順がまったく変化することでしょう。

 

それが顕著なのが日本語と英語です。

 

しかも、先頭に来る単語には人とモノが入れ替わって、さらに受動態で表現することもあるので難解です。

 

受動態で表現するという点では、例えば、単語単体では使役動詞「〜させる」形なので、「〜させられる」のようにして「〜する」という意味にする、のような理解をして訳す必要があるでしょう。

 

英語と日本語とのハードルは高い

 

何を大切に考えているかもポイントです。

 

例えば、英語では具体的に、何がどのくらいの程度でどうなったのか求められますが、日本語ではあまり重要ではなく曖昧なままでも受け入れられる傾向があります。

 

他にも、日本語なら助詞を使うのに対して、アルファベット言語には助詞がないというのも難しさに輪をかけているかもしれません。

 

英語とフランス語同士がもっとも訳しやすいと言われていますが、英語と日本語ではハードルがとくに高いですね。

 

 

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