日本の英語教育の歴史 1

日本の英語教育の歴史 1

「日本の英語教育の歴史」という堅苦しいタイトルですが、極めてカジュアルに、日本での英語教育について触れてみます。

 

日本に初めてアルファベット文字が紹介されたのは、中世 1500 年代の、スペイン、ポルトガルからの宣教師の来航からだと思われます。

 

時は戦国時代ですがフランスシスコ・ザビエルの宣教、鉄砲伝来など、歴史の授業で習った、または歴史ドラマなどで知っているという方も多いでしょう。

 

英語の伝来

史実に残っている日本に来航した、初めての英語のネイティブ・スピーカーは誰なのでしょう?

 

それはオランダ商船リーフデ号が 1600 年に座礁した時の乗組員だったウィリアム・アダムス(のちの三浦按針)と言えるでしょう。

 

彼は徳川家康から重用され、長崎平戸のイギリス商館開設に関わりましたが、その後、徳川幕府の鎖国により、西洋との貿易はオランダとのみとなりました。

 

江戸時代は一部の学者がオランダ語を学び、限定的でしたが「蘭学」として西洋文明の紹介が行われていました。

 

でも英語教育は本格的には行われませんでした。

 

幕末から明治

1853 年のペリーによる黒船来航、その翌年の日米和親条約締結により、日本は鎖国から解かれていくようになります。

 

鎖国が終わった後の 1860 年台には、イギリス商人が幕末の日本で活動するようになり、特にトーマス・グラバーは有名ですね。

 

当時イギリスは世界一の海洋大国として君臨し、アメリカも新興国ながら力を伸ばしていました。

 

初めてネイティブ並みに英会話を習得した日本人は誰でしょう?それはジョン万次郎です。

 

土佐の漁師の家に生まれた万次郎は漁船の遭難にあい、アメリカの捕鯨船に救助されてアメリカへ渡り英語の教育を 10 年にわたって受けます。日本の開国前夜に帰国し、帰国後は英語教育の発展に努めました。

 

明治維新以降

明治政府の「殖産興業」を目的とした欧米の先進技術、学問を学ぶべく「お雇い外国人」と呼ばれる人たちが雇用されることになりました。

 

福沢諭吉の創設した「慶應義塾」は元はといえば英学塾でした。

 

一部の宣教師たちは私立の英語学校を開校し、英語教育を行いました。新島襄の同志社はキリスト教団体からの援助で設立されました。

 

 

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