コンピュータ用語に英語が多いワケ
コンピュータ用語またはIT用語には英語が多いように思えませんか。
そもそも「コンピュータ」も「IT」もそうですし、キーボード、ディスプレイ、ハードディスク、CPU、ネットワーク、ルーター、アダプターなども英語です。
挙げればキリがありません。
英語由来が多いのはなぜか
実際のところ、英語由来の用語が圧倒的に多いでしょう。
なぜなら、コンピュータの発展や概念の構築は主にアメリカで行われてきたからです。
世界初の実用コンピュータの開発もトランジスタの発明も、さらにパソコンやOSの開発もアメリカにおいてでした。
また、コンピュータを動かすプログラムは英単語をベースに記述されています。
日本語や中国語のような「かな漢字」では書かれていませんし、そうできたとしても処理するのに効率的ではないでしょう。
コンピュータの基礎研究は英語で考えられ、設計され、構築させてきたため、関連する用語は必然的に英語になっているわけです。
英語の音をカタカナに音写
日本に伝わってくるコンピュータ用語のうち、かつては日本語に訳して使用されることが多かったものの、近年ではカタカナに音写したまま使われることが多くなりました。
例:memory 主記憶装置 → メモリー
そのためますますコンピュータ用語の英語化は進んできているのではないでしょうか。
そのような背景があるため、ITエンジニアは自然と英語に触れる機会が多くなり、一般的には英語に馴染みがあるでしょう。
コンピュータ用語は本来の意味と違う場合もある
しかし、IT用語として日本でも定着している英語の中には、本来の意味とは異なる意味で認識されている場合があります。
代表的なのは、「デフォルト」と「プロパティー」でしょう。
どのような意味でお使いでしょうか。
デフォルトは初期設定値や標準のような使われ方をしていますし、プロパティーは設定のことと考えられています。
ITエンジニアでもご存知ない方が少なくないですが、これらの英語の本来の意味はまったく異なります。
デフォルトは債務などの返済ができない状態(不履行)のことですし、プロパティーは財産の意味があります。
返済できないでいるとすべては白紙に戻って、今までのやってきたことが無かったことになる、ということと似ているからデフォルトなのでしょう。
また、あるものに財産を持たせている、ということから、設定を持たせることに転じたのかもしれません。
日本語の中で使われるこのような“洋製和語”をそのまま英語の意味と思い込んで使わないように注意しましょう。
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