英語は 9 割の日本人には必要ない?
「日本人の 9 割に英語はいらない」という本があります。
2011 年 9 月に出版された本で、著者は成毛眞さんという元マイクロソフト日本法人の社長だった方です。
この本のタイトルからだけならほとんどの日本人には英語は必要がない、と理解してしまいますが、実際のところは少し違うようです。
著者は、英語はコミュニケーションの手段なのであって、教養ではないということを言っています。
緊急の用途もなくただ英語の勉強に漫然と時間を費やしても無駄、ということなのです。英語ができるのと仕事ができるのとは別、と書かれています。
英語力が求められる業界
日本人の 9 割に英語はいらないのであれば、裏を返せば 1 割には英語が必須であることを意味しています。
外資系企業、観光業界、海外在留者などざっと 1300万人は英語が必要なのです。
そしてその英語力は、英語が堪能というレベルではなく、もっとトレーニングが必要なレベルです。
今後この英語が必要な業種の割合は増えていくものと思われます。
きちんと目的をもって、そのために英語を学んで活かそうという人達に対するビジネスチャンスは広がり続けています。
恵まれていた日本人
これまでは日本語であらゆる知識を不足なく吸収することが可能でした。
新しい技術が導入されると、優秀な翻訳者がわかりやすく日本語に翻訳してきました。直接原文を読む必要はなかったわけです。
日本は英語ができなくても欧米の学術研究ができる国でした。
今後はもっと海外からの技術の輸入そして日本から海外への輸出が速いスピードで行われていくことが大いに予想されます。翻訳を待っていてはイノベーションから取り残されていきます。
原文を直に読んで理解していく英語力、英語で交渉を行う能力が求められていきます。
英語は一部の人たちだけに任せておけば良い、という考えは時代遅れになりつつあります。
筆者は「日本人の 9 割に英語はいらない」に共感しつつも、これから英語が話せる人の需要や増え続けていくため、英語が話せる人たちのパイも増えていくべきだと感じています。
次はこちらへ!
エンジニアには英語は必要?